山本太郎氏に学ぶ「聴衆に問いかける力」
2019年7月23日
参議院議員選挙の演説
参議院議員選挙が終わりました。
様々な党首や候補者の演説を
聴く機会がありました。
その中でも、ひときわ聴衆を惹きつける演説力を
見せてくれたのが
「れいわ新撰組」の山本太郎氏でした。
聴衆に問いかける力
国会でブチ切れたり(?)
破天荒な発信もある方のようですが(?)
ここでは演説についてお話しますね。
山本氏の演説のよいところは
歯切れの良さと小気味良いリズムです。
何より、
「聴衆に問いかける力」には
ついつい惹きつけられてしまうパワーがあります。
聴衆の想いを代弁
youtubeで観た山本氏の演説の一部を
ここで引用させていただきます。
・・・・・
「1年間で2万人くらい、人が死んでいるんですよ。自殺で。
異常ですよ、 戦争も紛争も起きていないのに・・・
生活が安定していたら、こんなことになる?
働き方にもっと余裕があったとしたら、こんなことになる?
もっと自分が存在してよいのだっていう世界になっていたら、こんなことになる?」
・・・・・
~と、聴衆に問いかけていました。
この問いかけに聴衆はどう思うでしょうか?
聴衆は自問します。
「生活、安定しないよね」
「働き方、余裕ないよね」
「私って役に立っているのだろうか?」
~と。
日頃から抱えていた仕事や生活に関する想いに
触れられたことで、「共感」するのです。
1 聴衆に問いかけ、
2 聴衆の想いを代弁し、
3 そして、再び聴衆に問いかける
この聴衆を惹きつける力は本当にすごいです!
そして、
3つの問いかけの最後に「こんなことになる?」と
同じ言葉を重ねていますよね。
「こんなことになる?」
~と、同じ言葉を重ねることで、
韻を踏み、リズム感を出しているのです。
湧き上がる想い
以前のブログでも、
選挙カーから有権者に呼びかける
「ブリジッジング技法」
(=有権者と自分とをつなぐ
かけはしのような言葉のこと)
についてお伝えしました。
リーダーが有権者の側に近づいていく
やり方ですね。
山本太郎氏のすごいところは
壇上から聴衆へ問いかけているのに、
聴衆の中から湧き上がってくる言葉
そのもののように思えたところです。
聴衆の、生活や仕事に関する不満や想いを代弁し、
テンポよく、リズムよく、言葉を重ねていく。
こうした語り口調が、
聴衆の印象に残る。=聴衆を惹きつけるポイント
なのです。
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